2024.06.07
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交通事故を防ぐには視覚経験を培う
交通事故を引き起こすヒューマンエラーのほとんどは視覚認知ミスが原因と考えられ、交通事故は運転経験で視覚的な注意力を向上させれば減少すると語るのは、中部大学大学院工学研究科ロボット理工学らの研究チームです。本研究によると、しかしこれを裏付ける定量的な実験データは無く、運転経験と交通事故との関係をある程度数値で示すことができれば、事故をできるだけ未然に防ぐ方法を考えることができるのではないかと述べています。実験は、学生16人の協力を得て実施。運転免許取得から3年以上で1週間に5回以上運転の経験者群8人と、免許取得から3年未満で運転は週1回未満の初心者群8人。その結果、経験者群は初心者群と比べてP300の応答潜時を速めていることが数値に現れたそうです。因みに、P300とは、脳波による注意能力を推定する手法の1つで、認知目標の出現後約300ミリ〜650ミリ秒に現れる陽性の脳波。認知対象への注意を反映すると考えているそうです。こうした結果から注意に関する脳情報処理の有意な向上に運転経験が重要な要因となることを明らかにしたそうです。また、こうした注意に関する脳情報処理の改善が認知反応の向上につながることも確認したと述べています。要は、注意に関する脳情報処理の有意な向上に運転経験が重要な要因となること。また、こうした注意に関する脳情報処理の改善が認知反応の向上につながることも確認されたということです。本研究の結果は、視覚認知ミスによる事故を低減させるために日々の運転で視覚経験を培うことが重要であると結んでいます。
自動車運転の習慣が視覚の注意能力を向上させることを実験で定量的に確認─ヒューマンエラーによる交通事故を減らす指針に─(稲垣 圭一郎准教授ら) | お知らせ | 中部大学 (chubu.ac.jp)