港区立高輪いきいきプラザ

2024.06.07

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水が腸内環境に与える新たな役割

 「飲水不足が腸内環境を悪化させ、病原細菌の排除能を低下させることを発見した」と発表したのは、北里大学及び慶應義塾大学の研究グループです。本研究では、「水分摂取の不足は代謝性疾患の発症や早期死亡などとの関連性が報告されていましたが、腸内細菌叢や免疫系を中心とした腸管への影響については十分に理解されていませんでした。そこで、水分摂取量を制限した際の腸内環境を詳細に解析することにした」そうです。実際、飲水制限により腸内環境の恒常性が破綻し、病原細菌の排除能が低下することが明らかになったとか。マウスの実験では、飲水制限をしたマウスは、腸内通過時間の遅滞、排便量の低下を伴う便秘症を発症。加えて、「腸内細菌叢の構成が変化し、腸内細菌の総数が増加。一方で、病原細菌に対する防御応答に関わる免疫細胞であるTh17細胞が減少し、腸管病原性細菌の排除が遅れることがわかった」と述べています。以上のことから、十分な水分摂取が腸内細菌叢や免疫系の恒常性、ひいては、腸管病原細菌に対する防御応答を維持するための重要な因子であることが示されたというのです。

十分な水分摂取は腸内細菌叢と免疫系の恒常性を維持し腸管感染症に対する防御能を高める -腸内環境の維持に飲水が重要であることを発見-|学校法人北里研究所 (kitasato.ac.jp)

 

 

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