2024.05.17
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錠剤嚥下(えんげ)障害って何?
「錠剤嚥下(えんげ)障害」の経験はおありでしょうか?錠剤が胸や喉につかえたり、うまくのみ込めないという経験ですが、薬の飲みにくさは必ずしも高齢者ばかりではありません。しかし、食事は呑み込めるのに、錠剤が呑み込めないのはなぜでしょうか?特に粒の大きめの薬はひと苦労です。対策としては、薬剤師に相談して、嚥下の状況に応じた薬を選んでもらうべきとアドバイスするのは昭和大薬学部客員教授で薬剤師の倉田なおみ氏。東京新聞に掲載された記事に教えられました。その記事によると、「錠剤やカプセルは、胃腸に届くタイミングで有効成分が溶け出すように設計されている」とか。したがって、喉や食道に錠剤がとどまると、正しい投薬効果が得られないそうです。また、正しく胃の中で溶けないと「粘膜損傷や潰瘍」ができる可能性もあると警告します。ではどうすればよいのか。上述の倉田氏は「唾液で壊れる口腔(こうくう)内崩壊錠」や複数の薬が一つになった「配合薬」などへの変更を検討すべきだとアドバイスしています。加えて、薬を飲むときは、少量の水ではなく、コップ半分ほどは口に含むのがよいと話しています。また口の中を事前に湿らせておくとなおよいとか。そして、飲み姿勢は「背筋を伸ばして正面を向き、あごを引くのが鉄則」なのだそうです。ともあれ、「錠剤嚥下障害」ですが、これが原因で「誤嚥(ごえん)性肺炎」を引き起こすこともあることをお忘れなく。
錠剤嚥下障害、対策を 薬のみにくい方は注意 薬剤師への相談が大切:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)