日本は世界有数の発酵大国のようです。その特徴は、「麹」(こうじ)を用いた発酵にあると教えられたのは、日本発酵文化協会のHPから、です。確かに、温度も湿度も発酵に適しているといえそうです。「紅こうじ」のサプリメント問題が発生してから、誤解を生じている方も多くいるはず。ここで本日の東京新聞の記事を参考にさせていただくと、麹とは、蒸した米・麦・大豆などの穀物に麹菌という微生物を繁殖させた加工品のことで、「米に生やせば米こうじ、麦なら麦こうじ」。「みそやしょうゆなど用途における分け方もある」。そして、「煮てつぶした大豆にこうしたこうじを混ぜて発酵させると、みそになる」そう話すのは、種こうじメーカー「糀屋三左衛門」の村井裕一郎社長。確かに、味噌、醤油、酒、酢、みりんなど、麹によって日本の味ができているといっても過言ではありません。同記事の中で、日本獣医生命科学大の佐藤薫教授は、「こうじ菌と紅こうじ菌は学術的に別物」と強調。「日本で主に醸造に使うこうじ菌はアスペルギルス属。中国や沖縄で使われてきた紅こうじ菌はモナスカス属に分類され、違いは明確」と指摘しています。ともあれ、発酵食品は、その発酵から生まれた成分がおいしく、健康的で、保存性も高いため、日本だけでなく世界中に溢れているのです。今回の「紅こうじ」問題を受けて、発酵食品の正しい知識をもう一度見直す良い機会かもしれません。
日本発酵文化協会 - 日本発酵文化協会は、発酵の正しい情報の発信や発酵食の開拓・普及・継承を目指します。 (hakkou.or.jp)
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