港区立高輪いきいきプラザ

2024.04.24

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腋臭症(わきが)とは?

腋臭症(わきが)のニオイが気になる方には朗報と言えるのではないでしょうか。実際、わきの下から特異な悪臭を放つ腋臭症に悩まれている方は、日本人の10%ほどいるそうです。その原因となる菌を遺伝子レベルで解析した、と発表したのは大阪公立大学大学院医学研究科ゲノム免疫学らの研究グループです。当プレスリリースによると、「悪臭の原因は腋窩の汗に含まれるアポクリン腺分泌物といわれており、分泌直後は無臭ですが、皮膚の常在菌が代謝することで悪臭を伴う代謝物が産生される」のだそうです。実は、腋臭の臭いにはそれぞれ特徴があり、約9割の人は、多い順に、ミルク様臭、酸様臭、カレースパイス様臭に分けることができるそうですが、中でもカレースパイス様臭において、「臭気前駆物質の産生に関わっている常在性ブドウ球菌が有意に増加しており、臭い物質の生成に重要な働きをしていることが分かった」と述べています。特筆すべきは、本研究グループは、体のさまざまな部位に棲息する細菌群からDNAを抽出し、それらが持つ遺伝子の情報を全て読み取る研究を行う中で、得られた遺伝子情報を、パズルのようにそれぞれのピースを間近で見て、細菌が作り出すタンパク質の機能を検討。また、それらがどのように全体像を作り上げているかを確認するとともに、どの様な微生物がどの様に互いに助け合っているかを明らかにした」とも述べています。本研究グループは、「腋臭症のメカニズム解明や治療への手がかりとなると信じて今後も研究を進めていく」とのこと。そして、腋臭症で悩む患者の治療の選択肢は少なく、本研究が新しい治療法へとつながるだろうと期待を寄せています。

 

腋臭症(わきが)のニオイの原因となる菌を遺伝子レベルで解析 ―ファージ由来の抗菌剤の開発に期待!―|大阪公立大学 (omu.ac.jp)

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