港区立高輪いきいきプラザ

2024.04.17

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加齢と代謝

高齢者と若者の間で「代謝がいい」「代謝が悪い」といった会話が交わされることがありますが、そもそも代謝とは、「食物から取り出したエネルギーを利用して、身体を動かすための運動エネルギーや体温の維持、神経細胞や筋肉の運動に使われれること」なのだとか。で、代謝がいい人とは、「筋肉量が多い」「内臓が活発に動く」などの特徴のある人ということになるようです。要は、「必要なエネルギーを効率よく作ることができる人」というわけです。因みに、脂肪はエネルギー源として蓄えられており、脂肪の代謝によってエネルギーが取り出されるのです。つまり、代謝は私たちが生きていくために不可欠なプロセスなのです。さて、前置きが長くなりましたが、「加齢に伴って起こる多様な脂質代謝の変化をさまざまな臓器、性別の違い、腸内細菌の有無など多⾓的な観点から捉え、加齢代謝変容とその分⼦機序の⼀端を明らかにした」と発表したのは理化学研究所(理研)⽣命医科学研究センターメタボローム研究チームらの研究グループです。「脂質代謝物の構造とその存在量を網羅的に捉える⼿法ノンターゲットリピ ドミクスを⽤いて、異なる⽣育段階のマウスにおいて、さまざまな臓器・ 細胞・⾎液に含まれる脂質の多様性およびその加齢に伴う変化を網羅的に捉え、加齢とともに特定の臓器において脂質代謝物の量が変動することを⾒いだした」と述べています。こうした基礎的な知⾒は、ヒトの加齢に伴う脂質代謝変容と疾患リスクとの関連についての理解の一助になるだろうと期待を寄せています。実際、「年を取ると代謝が落ちる」とよく⾔われますが、加齢によって代謝の質や量は変わっていくそうです。ただ、脂質代謝物の種類とその存在量は多様であるため、このような脂質分⼦を⼀⻫に捉え、その加齢変化を網羅的に捉えた研究はいままでほとんどなかったと結んでいます。

加齢に伴う脂質代謝変容から老化の理解へ-脂質の多様性と加齢変容を解明するリピドームアトラスを構築-:[慶應義塾] (keio.ac.jp)

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