2024.04.17
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薬物による副作用と皮膚の障害
薬物によって起こる副作用ですが、市販の風邪薬によって起こるケースもあるようです。千葉大学大学院薬学研究院らの研究グループは、 「独自に作出したヒト白血球抗原(HLA)の導入マウスを用いて、特定の人において薬物による副作用が皮膚で生じやすいしくみを解明した」と発表しました。具体的には、「皮膚を構成する細胞内で特定のHLAと薬物が結合して生じる『不良品タンパク質』がストレスを発生させ、そのストレスが過剰な免疫の活性化の引き金になることを見出した」とのことです。免疫の活性化の延長線上で重篤な副作用に発展することから、今回の研究成果によって副作用の予防や治療法の開発に役立ち、個別化医療への貢献も期待できると述べています。因みに、薬物による副作用の中では発赤、水疱、かゆみなど皮膚で広範に生じる薬疹の報告が多いそうです。本研究グループは、このような免疫応答がなぜ皮膚組織でのみ起こるのかを明らかにしていきたいと結んでいます。
薬物による副作用が皮膚で起こりやすい原因を発見~ヒト白血球抗原を介した細胞内からのストレスが引き金~ | 国立大学法人 千葉大学|Chiba University (chiba-u.jp)