2024.04.12
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アルデヒドも老化原因物質!
名古屋大学 環境医学研究所発生遺伝分野の研究グループは、「アルデヒドによりできたDNAの傷が素早く治される仕組みを解明することで、遺伝性早老症や老化の原因の一端を明らかにした」と発表しました。皆さんご存知のように、お酒のアルコール成分は、アルデヒドに代謝されて無毒化されますが、遺伝的にアルデヒド分解酵素ALDH2の活性が弱いひとは、アルデヒドを分解できないため、気分が悪くなったりするのです。本研究グループは、2020年にADH5と呼ばれる別のアルデヒド分解酵素がALDH2と同時に働かなくなることで、AMeD症候群という遺伝病を発症することを報告。そして、今回の研究では、「体内で分解できずに残ったアルデヒド由来のDNAの傷がAMeD症候群で蓄積することや、この傷の除去に未知の仕組みが関与することを明らかにした」とのことです。つまり、急速に老化が進行する希少疾患の原因の一端を解明したと述べています。加えて、このことが治療ターゲットの創出に繋がるとも述べています。ともあれ、本研究グループは、「老化原因物質として、アルデヒドを新たに提唱」しています。日本人の半数は、お酒を飲むことなどで生じるアルデヒドにより、遺伝子が傷つきやすい性質があるということですから、できるだけ節酒を心掛けたいものですね。
「二日酔い」遺伝子が老化を引き起こす仕組みを解明 ~よく使われる遺伝子の傷は素早く治される~ - 名古屋大学研究成果情報 (nagoya-u.ac.jp)
【名古屋大学】「二日酔い」遺伝子が老化を引き起こす仕組みを解明_final3 (nagoya-u.ac.jp)