港区立高輪いきいきプラザ

2024.04.12

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「怒り」は書いて捨てると効果的?

怒りを上手にコントロールする方法「アンガーマネジメント」が注目され始めたのは1970年代。以後、企業の研修や様々な場面でその方法の有効性が語られてきました。しかしながら、現実には、多くの人がパワーハラスメントなど不合理な行動に常に巻き込まれています。前置きはさておき、その「怒りを抑える」というテーマに取り組む名古屋大学大学院情報学研究科らの研究グループは、「怒りを抑制する方法を新たに発見した」と発表しました。本研究では、上手に怒りと付き合うための心理トレーニングである「アンガーマネジメント」という経験的な知恵に基づくスキルを怒りの最中に実践するのは困難で、さらに効果的な抑制手法が求められているとの観点から、「実験参加者が書いた文章に対して低い評価を与えることで怒りを生じさせ、その後で怒りを感じたときの状況を客観的に紙に書かせた後に、その紙を丸めてゴミ箱に捨てると、侮辱される前と同程度まで怒り得点が低下し、書いた紙を捨てずに保持した参加者の怒りはそれほど下がらなかった」と報告しています。また、「ゴミ箱に捨てる代わりにシュレッダーで裁断すると怒りは減少し、箱に入れただけでは減少しなかった」とも。本研究グループは、この手法を応用することで、職場や家庭で簡単に怒りを抑制できるようになることが期待されると述べています。怒りを感じた状況をなるべく客観的に紙に書いて、その紙を捨てるか、シュレッダーで裁断すると怒りが消失する、という方法。皆さん、一度試してみてはいかがでしょうか。個人的には、実は科学的な事実に基づいた怒り抑制方法として、効果的で建設的に思えるのですが。

 紙とともに去りぬ ~怒りを「書いて捨てる」と気持ちが鎮まることを実証~ - 名古屋大学研究成果情報 (nagoya-u.ac.jp)

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