2023.11.17
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サルコペニアとビタミンD不足
今年の6月に、「98%の日本人がビタミンD不足に該当」と発表したのは東京慈恵会医科大学らの研究グループ。本欄でも取り上げましたが、「ビタミンDは骨粗しょう症を始めとして感染症や心血管疾患や神経筋疾患、自己免疫疾患発症にも関連」していて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化因子としても注目されていました。加えて、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターらの研究グループは、血中ビタミンD量の低下などが続くと、将来的なサルコペニア発症を誘発する可能性について言及しています。ビタミンDが欠乏した人は、将来的に筋力低下およびサルコペニアの罹患率が上昇する可能性があるとのこと。従って、血中ビタミンD量は、サルコペニアの予測バイオマーカーの一つとなり得るだろうと述べています。とすれば、冒頭の「98%の日本人がビタミンD不足に該当」という現実を前に、私たちは何をすればよいのでしょうか。端的に言えば、ビタミンDを意識した食生活の見直し、体力が落ちるとついインドアにこもりがちになりますが、出来る限り屋外で日光を浴びる、というように前向きに活動的に生きることに尽きるのでないでしょうか。サルコペニアにならない為に。そして、寝たきりにならない為にも。
NHKの健康チャンネルのHPによると、加齢とともに筋肉が減っていくのは当然ながら、一方で筋肉量の減少が急激である場合は、病気ととらえて対処すべき「サルコペニア」状態だそうです。サルコペニアは65歳以上の高齢者に多く、特に75歳以上になると急に増えてくるとの事。例えば、歩く速度が低下し、着替えや入浴など日常生活の動作もままならなくなるとか。加えて、体のバランス機能が悪くなると、転倒・骨折の危険性が増すというわけです。因みに
98%の日本人が「ビタミンD不足」に該当国内初の基準値を公表、植物由来のビタミンDはほぼ検出されず (jikei.ac.jp)