2024.03.29
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尿から40種類の薬物検査
「微量な尿試料から、薬物犯罪捜査において最も重要度の高い40種類の薬物を、たった3分で迅速に分析可能な手法「RaDPi-U」を開発した」と発表したのは、近畿大学生物理工学部生命情報工学科らの研究グループです。この手法を使えば、簡単な3つの手順で結果が得られるため、分析に不慣れな人でも利用可能だそうです。実際の犯罪捜査や中毒事故などでは、摂取した薬物が何なのか、採取が容易な「尿」を対象として薬物スクリーニング分析を行い、どのような薬物が含まれているかを迅速に探索するのが一般的ですが、「似た化学構造を持つ薬物群の推定しかできず、薬物を正確に特定できないことや、交差反応による偽陽性(誤判定)が生じやすいという大きな欠点があるそうです。そこで、「質量分析法」という専門的な分析方法が用いられるのですが、「高度な専門性が必要となり、煩雑な試料調製に加えて分析に時間を要するといった欠点がある」との事です。本研究では、質量分析法のように高い薬物の特定能力をもつ新たな薬物スクリーニング法の開発を試みたそうです。その結果、3分で迅速に分析可能な手法「RaDPi-U」を開発し、操作に不慣れな人でも分析を実施でき、たった3分で結果を得ることに成功しました。加えて、実際の尿検体をRaDPi-Uで分析した結果、実用性が高いことも実証したと述べています。
たった3分で尿から40種類の薬物を検査できる新手法を開発! 薬物犯罪捜査や急性薬物中毒の薬物分析に貢献 | NEWSCAST