2024.03.20
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睡眠と健康
睡眠を制する者が健康を制す、と題して「睡眠」に関する健康情報を随時発信してきた日刊ゲンダイヘルスケアの記事をおさらいすると、まず人間には睡眠-覚醒パターンによって「朝型」と「夜型」(あるいは中間型)があることが科学的に証明されているのだそうです。当然、朝型は目覚めが早く、夜型は夜になってもなかなか眠くならない。さて、そこで夜型が朝方にシフトするとどうなるのか。英エクセター大学の研究では、「懸命に努力しても、体内時計をずらして夜型から朝型にシフトするのは難しい」というのです。なぜなら、遺伝子でそう決まっているのだとか。そこで無理をすると、「睡眠障害やパフォーマンスの低下が生じるだけでなく、発がんリスクや死亡リスクが上昇するとの報告もある」というのです。もうひとつの教訓は、高齢者のお話。実に50%もの人が何らかの睡眠障害を経験しているといわれていますが、「死亡リスクは、最適時間睡眠かつ睡眠障害がない人と比べて、短時間睡眠かつ睡眠障害のある人で56%」。意外なのは、「長時間睡眠では、睡眠障害の有無にかかわらず死亡リスクが増加し、睡眠障害がない人では35%、睡眠障害がある人では83%のリスク増加となった」というコホート研究の結果が明らかになったそうです。勿論、死亡リスクは睡眠時間だけでなく、睡眠の質とも関連していますが。最後に、「寝だめ」について。週末などの休日の「寝だめ」を医学用語では「キャッチアップ睡眠」と呼ぶのだそうです。で、「寝だめをすることで、睡眠不足による病気の予防につながるのでしょうか」と問いかけています。その答えですが、同記事によると、「普段の日の睡眠時間が6時間以下の場合に強く認められ、そのリスクは66%も低下」(中略)したとか。睡眠不足の人が休日に適度な寝だめをするのは、一定の意義があるだろうと答えています。ともあれ、睡眠のテーマは奥が深いですね。