港区立高輪いきいきプラザ

2024.03.08

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親しい人の存在は心拍数の減少を引き起こす

 親しい人が目の前にいると、主観的な気持ちを変化させて、「心拍数の減少を引き起こす」のだそうです。なぜなら、その存在が、副交感神経活動を活性化し、心拍数を減少させてくれるというのです。早稲田大学理工学術院総合研究所らの研究グループは、親しい間柄にある他者の存在が、私たちの生理的反応にどのような影響を与えるかを調べたそうです。そこで分かったことは、友人ペアをさまざまな位置で配置したときの心電図データを記録したところ、正面に友人が存在するとき、副交感神経の活動が活性化することで、心拍数が減少することが明らかになりました。また右手側に友人が存在するとき、副交感神経活動の活性化はみられませんでしたが、正面にいる時と同様に心拍数が減少することも分かったと述べています。翻って考えてみると、人はコミュニケーションを取るとき、快適だと感じる空間を維持しますが、この空間はパーソナルスペースと呼ばれ、私たちの身体を取り囲むように広がっています。誰かがパーソナルスペース内に侵入すれば、当然不快な感情が沸き起こり、その人から逃げようとするでしょう。この空間の大きさは、他者との社会的な関係性(パートナー、友人、知らない人など)やコミュニケーションの目的などから影響を受けることも明らかになっています。パーソナルスペースに関連する研究の多くは、「快適さ」という主観的な気持ちを指標として用いてきましたが、近年の研究では、「他者が身体の周辺にいるとき、気持ちだけでなく客観的な指標である心拍数や皮膚電気活動などの生理的な反応も変化することが報告されている」そうです。例えば、知らない人がパーソナルスペース内に侵入すると、心拍数の上昇や皮膚電気活動の活性化など、交感神経活動にかかわる生理的な反応の変化がみられることも示されています。本研究グループは、今後も「人同士のオフラインのコミュニケーション場面に着目し、二者や集団内でのやりとりが私たち自身にどのような変化を生じさせているのかを調べていきたい」と抱負を語っています。

眼前の友人の存在は心拍数の減少を引き起こす – 早稲田大学 研究活動 (waseda.jp)

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