2024.02.19
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「人食いバクテリア」に要注意
近年大幅に増加傾向にある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」。突発的に発症し、急速に多臓器不全に進行し、敗血症性ショックを引き起こすとか。別名「人食いバクテリア」といった病名で呼ばれている、と国立感染症研究所のHPに教えられました。この病気、実はありふれた菌による感染症であり、大抵は咽頭炎など軽症で終わるのですが、「細菌が血液に侵入すると手足の激しい痛みや腫れ、39度以上の発熱や悪寒の症状が現われ」、「細菌が体内に広がり傷口付近の皮膚や筋肉が壊死すると、手足の切断や最悪のケースでは敗血症などで死に至る」(2月17日付日刊ゲンダイヘルスケアの記事より引用)そうです。劇症型の致死率は約3割といわれ、そのうち約半数は48時間以内に死亡する非常に進行の速い病気であることが特徴です。因みに、同記事で紹介された事例は次の通り。①家族旅行で訪れた温泉の洗い場で転倒し足を打撲。目立った傷や痛みはなく特に気に留めずに過ごしていたが、翌晩40度の発熱と足の腫れで受診した。壊死が広範囲に及んでいたため、股関節の位置で足を切断したが、死亡した。②60代のある女性は、庭仕事をしていた際に鉄パイプが足の甲に落ちて打撲し、翌日に赤い腫れと40度の発熱の症状で受診。早期受診が功を奏し、デブリードマン(皮膚を剥いで細菌がたまっている筋膜を洗い流す治療)で治療可能と判断され足の切断を免れた(同記事から➀②共に引用させていただきました)。さて、予防策ですが、日頃から手足のチェックを行うと良いということです。もちろん打撲の跡にも注意を払ってくださいね。加えて、靴擦れも。